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相続手続の開始 Q&A

以下、昭和56年1月1日以降に相続が開始した場合(現行法に基づく)です。

Q1.遺産を相続する手続を進めていくためには、何から始めたらよいですか。

 まず、遺言書があるかどうかを確認することが必要です。遺産の相続については、法定相続分で分ける方法、遺産分割協議で分ける方法がありますが、遺言書がある場合は遺言が優先しますので、遺言書があるかどうかを確認することは欠かせません。

Q2.遺言書がありました。どうしたらよいでしょうか。

 公正証書遺言の場合は、遺言書中に遺言執行者の定めがあるかどうかを確認します。遺言執行者の定めがある場合は、遺言執行者の主導のもとに手続を進める必要がありますので、遺言執行者として定められている人に連絡をして、遺言執行者に就任するかどうかの意思確認をします。
 公正証書遺言ではなく、自筆証書遺言や秘密証書遺言の場合は、家庭裁判所で検認手続を受ける必要があります。封印されている遺言書は、家庭裁判所の検認手続で開封します。それまで開封してはいけないことになっており、開封してしまうと5万円以下の過料が科せられることになっていますので、注意が必要です。
 遺言書中に遺言執行者の定めがない場合は、相続人全員で遺言の執行をしていくか、家庭裁判所に遺言執行者選任の申立てをすることになります。

Q3.遺言書はありませんでした。次に何をしたらよいでしょうか。

 相続財産は、法定相続分の割合で分ける方法と遺産分割協議で分ける方法がありますが、相続人が誰かが確定しないと手続を始めることができません。そのため、被相続人の戸籍謄本・除籍謄本(※1)・改製原戸籍謄本(※2)を収集して、相続人を確定する必要があります。

Q4.Q3の戸籍謄本等は、どこまで収集する必要がありますか。

 戸籍上で相続権のある人を確定することが目的ですので、まず被相続人の子を確定するために被相続人の出生まで遡って収集します。
 その結果、被相続人に子が一人もなかった場合は、第2順位として直系尊属が(配偶者とともに)相続権を有しますので、父母(養父母を含む)の生存または死亡を戸籍上で確認することになります。
 父母がいずれも死亡しているときは、祖父母の生存または死亡を確認することになります。理論上は、直系尊属の中に生存している人が見つかるまでどこまでも戸籍を遡ることになりますが、実際は、人間の限界寿命を考慮して、その人が今生存していたとしたら何歳だろうという限界点で収集を打ち切ることになります。
 直系尊属全員が死亡している場合は、第3順位として(配偶者とともに)兄弟姉妹が相続権を有しますので、兄弟姉妹を戸籍上で確定するために、父母の出生まで遡って収集する必要があります。この場合に、兄弟姉妹の中に相続開始前に死亡している人があるときは、その人の子(被相続人の甥姪)が相続権を有しますので(代襲相続)、そこまで辿って収集します。なお、兄弟姉妹が相続権を有する場合、兄弟姉妹の子には代襲相続の権利がありますが、兄弟姉妹の子も既になくなっている場合の再代襲の権利はないことに注意が必要です。

Q5.相続人が確定しました。次に何をしたらよいですか。

 相続人で遺産を分ける前提として、相続財産として何があるのかを調査する必要があります。そして、相続人間の公平の観点からと、相続税の申告の有無の判断のため、それぞれの相続財産の財産的(金銭的)評価が必要な場合もあります。預貯金などは金銭的評価が容易ですが、不動産や芸術品、骨董品、宝飾品等の評価は難しい場合が多く、税理士などの専門家に相談したほうがよいでしょう。

Q6.相続財産が分かりました。次に何をしたらよいですか。

 法定相続分で相続するのか遺産分割協議を開いて分割方法を決めるのかを相続人で話し合う必要があります。なお、借入金・保証など債務については法定相続が原則で、たとえ遺産分割協議で特定の相続人を債務・保証の承継人と定めても、債権者が認めない限り、債権者に対しては効力を主張できません。


※1 戸籍に入籍していたすべての人が婚姻や死亡等により除籍となったときはその戸籍が閉鎖されますが、その閉鎖された戸籍の事項を書面にしたものを除籍謄本といいます。

※2 コンピューター化その他により、戸籍の様式が変わったことに伴い閉鎖された戸籍の事項を書面にしたものを改製原戸籍謄本といいます。

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